読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

coalamogu

~農家一年生とゆかいな仲間たち~

たばごの時間

妊娠2か月目だが、毎日の「たばこ」は欠かせない。

 

6時半、朝食。

10時、たばこ。

11時半、昼食。

12時、昼寝。

15時、たばこ。

18時、夕食。

 

はじめてばあちゃんから「たばごにしねが?」と言われた時、私になんてとんでもないことを言うのだろうと驚いた。ところが、かれこれ30年以上知っているばあちゃんがたばこをふかしている姿を一度も見たことはない。もしや陰で隠れて・・・ワイルドなばあちゃんがたばこを吸う姿は想像できたけれど、どうも様子が違う。

電気ポット片手に棚の中のお菓子を両手いっぱい抱え、こたつへとやってきた。急須と湯呑をもって来いとの指令に従い、私は台所へと走った。一同揃うと、いよいよ「たばこの時間」が始まった。

 

「生ゴミをたい肥にするのはめんどくさいね」

「なんなら豚飼っちゃう?」

「昔飼ってた七面鳥の網が破られて何度も盗まれて大変だった」

 

などなど、農家ならではの会話が繰り広げられる。

 

農作業は夜明け前から始まる。特に夏場のスイカの収穫となれば、炎天下の中、重いスイカを抱えかなりの重労働となる。それを避けるために4時ごろには作業を開始。2時間ほど作業をしたら朝食、2時間作業して休憩、その繰り返し。昔の人は休憩中、たばこをふかしていたしたことから、「たばこ」≒「休憩」≒「おやつ」に転じたのではないかと勝手に推測してみる。現にシーズン中であれば畑の至る所で「たばご」しているトラクターやコンバインを止めてはくつろぐ農民たちの姿を見ることができる。

ところが季節は冬。日中、雪かき以外はほとんど出歩かない。それなのにハイシーズンばりのカロリーをどんどん接種していく。

今日のメインは米粉にあずきとすりおろしたリンゴをまぜて揚げたばあちゃん特製あげまんじゅう。まんじゅうの下からきらりと光る油。疑いの目で手を伸ばすがほおばってみると実に美味である。もっちりとして、噛んでいくとりんごの香りが口の中に広がる。そして、あずきが良いアクセントとなっている。市販のまんじゅうに天ぷらの衣をくぐらせカリッとあげたものも定番。気づけば、お茶、まんじゅう、せんべいの間のサイクルにはまってしまう。

一抹の不安が脳裏をよぎった...

このままでは私自身が、飼っている豚になるのではないかと。